第28回 そして池田屋へ

  • 野次馬が物凄く近くで見ている。あれが、警察の「立入禁止」テープのない時代ならではだと感じると同時に、現代と江戸はそう変わらんよなーとしみじみ思わせた。ほっとけば群がっちゃうからテープ張るんだしな。あの時代にカメラ付き携帯があったら、あそこにいる人たちきっとみんな撮りまくりだよな。
  • それはそうと、だからー、桂の決断は本放送で初見したかったです(悔)。ビジュアル的な目玉である立ち回りのほうは宣伝で派手に晒してくれたって構わないが、近藤、坂本、桂がもう一生並んで酒を飲むことはないだろうという転換を宿した「ドラマの目玉」ではないか、あの決断は。流れの中で「そう来たかー」と唸りたかったよ、私は。
  • 立ち回りに関しては、もとからあんまり情熱持って見る性質ではないので「あれだけ大人数でタイミング合わせたのはすごいなあ」くらいの感想しか出なくて申し訳ない(誰に言っている?)。ひとつ思ったのは、命の取り合いをあんまり所作として美しく描いちゃうと嘘っぽいし(だから25回は24回ほど衝撃がなかった。芹沢の死自体はクライマックス後の締めみたいなもんだから、まあ衝撃がなくてもいいんだけど。あの中でリアルって点ではやっぱりへなちょこ土方が光っていた)さりとてひたすら暴力的に描かれても嫌なもんだしなーということだ。初心者・浅野薫が見た悲惨な味方の姿は、その中でなるべくリアリティを出そうとしての絵なのかも。
  • お留守番山南さんは決してハブられてたわけではなく、戦略的後方支援の任にあったことが明らかに。うん、このドラマでこの時点では山南さん、普通に土方と並び立ってると私は思います。あの二人はあれくらいぶつかってる状態が正常でしょう、芹沢粛清の頃が異常にツーカーだっただけで。まあしかし、冒頭にいきなり怒号が来てあとは出番なしってのも凄いメリハリではある。あの冒頭は一種のサービスショット(?)か。
  • 地味ーに、広沢様が格好よかったと思うのは私だけ…かもしれませんが。うちんとこの応援は来ませんって一度は言おうに言えなくて、でも待ってる面々を見ていたら真実を告げずにはいられなくなった広沢様、地味に無駄に毅然としていたと思います(褒めてるのか、それは)。
  • 先週に引き続き意外に才を発揮しているトリビア。既存の枠が通用している間は有能な奴、って描かれ方でいくんでしょうか。
  • 亀弥太ーーー(慟哭)